スポーツの中でもオリンピック競技は特に世界中で人気があります。さまざまな競技がありますが、野球・ソフトボールはファンが多く注目されやすい競技の1つです。野球・ソフトボールに関する英語表現を覚えておけば、話題になったときに会話も弾みます。本記事では野球・ソフトボール競技の基本的な内容とともに、関連する英単語や英語の例文などを紹介します。

野球・ソフトボールの概要と基本用語の英語表現

野球は英語で「baseball」といいます。競技をする上で、4つの塁、つまり「base」を踏むことが由来です。野球がどのようにして生まれたかははっきりとはしていませんが、イギリスの球技である「タウンボール」がアメリカに伝わり変化を遂げた結果、1830~1840年代頃から現在の野球に近い形になったと言われています。なお、「baseball」は硬式野球を表す言葉です。軟式野球、いわゆるソフトボールは英語では「softball」といいます。野球という言葉は和製漢語であるため「baseball」と全く異なりますが、ソフトボールは英語の表現を日本でそのまま外来語として使用しています。ソフトボールの発祥もアメリカです。1887年にイリノイ州で、冬季の野球練習用競技として考案されました。このような歴史からわかる通り、野球とソフトボールは競技内容においてリンクする部分が非常に多く存在します。

なお、野球は1904年のセントルイスオリンピックで初めて公開競技として行われました。正式競技に加えられたのは1992年のバルセロナオリンピック。その後2012年のロンドンオリンピックで正式競技から外され、2021年の東京オリンピックでは追加種目として復活しました。ソフトボールは1996年のアトランタオリンピックで初めて正式競技となりました。なお、野球と同じく2012年ロンドンオリンピックで正式競技から外され、2021年の東京オリンピックで追加種目になっています。

野球・ソフトボールの試合やルールに関する英語表現

野球・ソフトボールの試合やルールに関する英語表現

それではここから、野球・ソフトボールの試合やルールに関する英語表現を見ていきましょう。野球もソフトボールも1チームにつき9人の選手で試合を行います。なお、監督やコーチ、控え選手なども加わるため、実際試合に携わる人数はさらに大勢になります。先に触れた通り、野球・ソフトボールは4つの塁を使って競技を行います。投手が球を投げ、打者がこれを打ち、野手が打球を捕球して塁に投げる前に進塁する、これが基本的な試合運びです。本塁まで打者が帰って来れば得点が入ります。

一塁は英語で「first base」、二塁は「second base」、三塁は「third base」、本塁は「home plate」です。本塁を日本では「ホームベース」と言ったりしますが、英語は少し異なります。投手は英語で「pitcher」です。日本でも英語の読み方そのままの「ピッチャー」という言葉がよく使われます。打者は「batter」、捕手は「catcher」となります。日本でも「バッター」や「キャッチャー」と言われます。野手はポジションによってそれぞれ表現が異なることが特徴です。一塁手は「first baseman」、二塁手は「second baseman」、遊撃手は「shortstop」、三塁手は「third baseman」、右翼手は「right fielder」、中堅手は「center fielder」、左翼手は「left fielder」です。これは、本塁から見たときの野手の位置がそのまま表現されています。日本でも「ファースト」「セカンド」「ショート」「サード」「ライト」「センター」「レフト」というように、英語読みを少し省略した言葉が頻繁に用いられます。

また、野球・ソフトボールの試合で欠かせない投球判定についても日本語と英語でリンクするもの違うものがあります。例えば「ストライク」「ボール」「アウト」、これらは英語でも「strike」「ball」「out」と表現されます。四球は「フォアボール」ということもあり、英語からそのまま使っている言葉なのではと思いがちですが、英語で表現する際は「walk」になります。四球で打者が進塁、つまり歩くという意味です。また、デッドボールも英語のような言葉ですが、これは日本語の「死球」を直訳した和製英語。英語では「hit by pitch」となります。投げた球が当たるという意味です。また、打者が球を打ったとき、日本では「ヒット」と言います。英語では打者の進塁具合によって表現が異なり、一塁打なら「single」、二塁打なら「double」、三塁打なら「triple」というように表します。なお、ホームランは英語でもそのまま「home run」です。

そのほか、競技をする場所に関する英語も見てみましょう。内野は「infield」、外野は「outfield」と表現します。センター後方に設置されているバックスクリーンは和製英語で、英語では「centerfield screen」です。なお、野球・ソフトボールの試合では表・裏で攻守を後退しますが、表は英語で「top」、裏は「bottom」です。これらのルールは野球とソフトボールどちらにも共通しますが、例えばイニング数など異なる部分もあります。具体的には野球は9回まで、ソフトボールは7回までです。イニング・回は英語で「inning」と表します。野球・ソフトボールの用語にはカタカナ語が多いため、英語に由来している言葉だとイメージする方も多いでしょう。確かに英語とリンクする言葉もありますが、和製英語も非常に多いため、英語で話す際はそのまま英語に変換しないよう注意が必要です。

野球・ソフトボールに関する英語例文・フレーズ例

それでは、野球・ソフトボールに関する英語例文やよく使われるフレーズなどを見ていきましょう。これを覚えておけば、野球・ソフトボールについて説明したり、試合の様子について会話したりするときに便利です。試合の状況を知りたいときには、以下のように尋ねると良いでしょう。

Aさん
Who’s ahead?
訳)どっちのチームが勝ってるの?

点数などさらに詳しい内容を知りたい場合は、次のように尋ねてみてください。

Aさん
What’s the score?
訳)スコアは?
Aさん
What inning is it?
訳)今何回なの?
Aさん
Today’s starting pitcher is Suzuki.We are one run behind.
訳)今日の先発投手は鈴木でした。私たちのチームは1点差で負けています。

先発投手は英語で「starting pitcher」と表現します。野球ファンなら自分の応援しているチームの今日の試合メンバーや試合の状況が気になるものです。もし尋ねられたらこの例文を参考に教えて上げてください。負けている場合は「behind」、勝っている場合は「ahead」を使います。なお、先頭打者は日本ではトップバッターとも言いますが、英語では「lead-off man」と表現します。トップバッターは和製英語なので、英語で会話する際は気を付けましょう。

Aさん
Takahashi is up to bat next.
訳)次の打者は高橋です。

次の打者を説明する例文です。なお、次の打者が待機するネクストバッターズサークルは和製英語。英語では「on-deck circle」になります。

Aさん
Swing and miss!
訳)空振りしました!

海外の実況でよく耳にするフレーズです。「swing」は振る、「miss」はミスするという意味で、つまり振ったのに打てなかった、空振りしたという表現です。なお、三振は「strikeout」と言います。これは日本の試合でも「バッターストライクアウト」などとよく使われるため、聞いいたことがある方も多いでしょう。

Aさん
It’s going,going…gone!
訳)打球は伸びて、伸びて…入りました!

ホームランを実況するときによく使われるフレーズです。日本の試合中継でも大きく伸びた球筋をよくこのように実況します。なお、ホームランの後は、次のようなフレーズも頻繁に使われます。これは、スタンドに入った打球はもう取れない、ボールよさようならという意味です。

Aさん
See,ya!
Aさん
Goodbye,baseball!

野球・ソフトボールに関する英語表現を知って競技をさらに楽しもう

野球・ソフトボールは世界中にファンが多い競技です。そのため、関連する英語表現を覚えておけば、外国の人と会話するときにも使えます。また、海外の中継などを見る際も実況コメントなどが理解できるようになり、より臨場感を感じられるでしょう。ぜひこの記事を参考に、野球・ソフトボールに関する英語表現を勉強してみてください。