「英語で何て言う?」コーナー、今回は「事実」や「現実」を意味する「fact」についてです。「fact」以外に「事実」や「現実」を意味する英語として「truth」や「case」、「reality」などがあります。
今回は「fact」を使った基本表現や、「事実」を表す英語について解説します。

「fact」を使った基本表現

「fact」は「事実」や「現実」を意味する名詞です。複数形は「facts」です。

色々な「事実」の表現

  • a certain fact 「確かな事実」
  • a plain fact 「明らかな事実」
  • a positive fact 「明白な事実」
  • a well-known fact 「よく知られた事実」

Aさん
This is a novel based on fact.
訳)これは事実に基づく小説です。

Aさん
He stated the facts clearly.
訳)彼は事実を明確に述べた。

Aさん
Please sum up all the facts.
訳)全部の事実を要約して下さい。
解説)「sum up」で「…を短くまとめる、要約する」を意味します。

Aさん
People change, that is a fact of life.
訳)人は変わっていくもの、それが人生の現実だよ。

Aさん
You need to accept the fact she’s not really your friend.
訳)彼女はほんとうは友達なんかじゃないという事実を受け入れないといけません。

Aさん
It is contrary to the facts.
訳)それは事実に反する。

Aさん
Here’s a surprising fact.
訳)ここにおどろくべき事実がある。

Aさん
They are talking loud with no regard for the fact that there are sick people here.
訳)彼らは病人がねているのにおかまいなしに大声でしゃべっている。

Aさん
Fact is stranger than fiction.
訳)《ことわざ》事実は小説よりも奇なり。

「fact」を使った応用表現

この章では、「fact」を使った応用表現として慣用句を2つ紹介します。

「じつのところは」を意味する「as a matter of fact」について

「as a matter of fact」は「じつは」や「じつのところ」を意味します。ある事実を打ち明けるときなどに、前置きとして用いられます。手紙やメールの中ではそれぞれの単語の頭文字をとって「AAMOF」と略して使われることもあります。

Aさん
As a matter of fact, she had two children.
訳)じつは彼女には2人の子供がいたんだ。

「実際は」を意味する「in fact」について

「in fact」は「実際は」や「それどころか」、「というより」を意味します。前の分を強調したり訂正するときに用います。

Aさん
He wasn’t ill. In fact he looked pretty healthy.
訳)彼は病気ではなかった。それどころか、とても元気そうだったよ。

「fact」に関する単語

この章では「fact」に関する単語である「factor」と「factory」について解説します。

「要因」を意味する「factor」について

「fact」+「or」からなる「factor」は「要因」や「要素」を表す名詞です。

「fact」にはもともと「つくる」という意味があります。そこに「~するもの」を表す「-or」をつなげて、「factor」とすることにより「つくるもの」、つまり「(何かを)引き起こすもの」→「要因」を意味します。

Aさん
Trust is an important factor in any friendship.
訳)信頼関係はどんな友情においてもたいせつな要素である。

「工場」を意味する「factory」について

「fact」+「ory」からなる「factory」は「工場」や「製造所」を意味する名詞です。

「factor」と同様、「fact」に「~する場所」を表す「-ory」をつなげて「factory」とすることにより「つくる場所」、つまり「工場」を意味します。

Aさん
He works in a car factory.
訳)彼は自動車工場で働いている。

Aさん
This factory makes sporting goods.
訳)この工場ではスポーツ用品を製造している。

Aさん
This factory mainly produces small cars.
訳)その工場はおもに小型車を製造している。

Aさん
Bikes are manufactured in that factory.
訳)あの工場では自転車がつくられている。

Aさん
There is a high fence around the factory.
訳)工場のまわりには高いフェンスがある。

「fact」と似た意味を持つ英語

「fact」と似た意味を持つ英語

この章では「fact」と似た意味を持つ英語として「truth」と「case」、さらに「reality」の3つを紹介します。

「真実」を意味する「truth」について

「truth」は「真実」や「真相」を意味する名詞です。「fact」は客観的な「事実」を表すのに対して、「truth」は主観的な「真実」を表します。「事実」はゆるぎない1つのものですが、「真実」は個人の解釈に依存するため必ずしも1つとは限りません。

Aさん
Tell me the truth.
訳)ほんとうのことを教えてください。

Aさん
I just want to know the truth.
訳)ぼくは真実が知りたいだけだ。

Aさん
The truth came out.
訳)ことの真相が明らかになった。

Aさん
I can’t possibly tell him the truth.
訳)彼にどうしてもほんとうのことが言えない。

Aさん
She swore that she would tell the truth.
訳)彼女は真実を述べることを誓った。

「事実」を意味する「case」について

「case」は「the」をつけて「the case」とすると、「事実」や「実情」といった意味を持ちます。

Aさん
It’s not necessarily the case.
訳)かならずしもそうというわけではない。

「現実」を意味する「reality」について

「riality」は「現実」を意味する名詞で、複数形は「realities」です。日本語でも現実的なことを「リアリティがある」などと表現しますね。

Aさん
He can’t distinguish between fantasy and reality.
訳)彼は理想と現実がわかっていない。

Aさん
She told me the hard realities of life.
訳)彼女は私に人生の厳しい現実を教えてくれた。

Aさん
I have to face reality.
訳)私は現実に向き合わなければいけない。

Aさん
My long-cherished dream has become a reality.
訳)私の長年の夢が現実のものとなった。

まとめ

今回は「事実」を意味する「fact」を使った基本表現や「事実」に関する英語について紹介しました。

「factor」や「factory」のように、語源となる「fact」から連想して意味を覚えるように意識すると、効率よく英語を学習することができます。ぜひ、これからの英語学習に役立ててくださいね。

では、次回をお楽しみに!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)