「during」と「while」は「…の間に」といった意味を持つ英語です。この同じ意味をもつ英単語、「during」は前置詞、「while」は「接続詞」や「名詞」として用いられるという違いがあります。
今回は「during」と「while」の違いや、それぞれの使い方について解説します。

「during」と「while」の違い

「during」と「while」はともに「期間」を表しますが、「during」は後に特定の時を表す語句がきます。反対に「while」はあとに主語と動詞を含んだ文が来ることが多いです。
例えば「ニューヨーク滞在中」は「during my stay in N.Y.」または「while I was staying in N.Y.」で表すことができます。

「during」について

この章では「during」の使い方について解説します。
「during」は「(ある特定の期間)の間、…の間ずっと、…の間に」といった意味を持ちます。
例文を紹介します。
Aさん
Mike goes fishing every day during the summer.
訳)マイクは夏の間ずっと毎日つりに行く。

Aさん
He worked at a gas station during the summer vacation.
訳)彼は夏休み中、ガソリンスタンドで働いた。

Aさん
It snowed during the night.
訳)夜の間に雪が降った。

Aさん
She went to see her grandmother during the winter vacation.
訳)彼女は冬休み中におばあさんと会いに行った。

Aさん
IT has advanced greatly during the past ten years.
訳)IT(情報技術)は過去10年間に大きく進歩した。

Aさん
He encountered many problems during his stay abroad.
訳)彼は海外にいる間に多くの問題に直面した。

Aさん
Ann gestured to me to be quiet during the meeting.
訳)アンは会議中身ぶりで私に静かにしているようにと合図した。

Aさん
During the camp, you can enjoy activities like hiking and swimming and such.
訳)キャンプではハイキングや水泳などをお楽しみいただけます。

「during」を使った応用表現

「during」を使った応用表現として熟語を2つ紹介します。

during the course of(…の間に)

「during the couse of」は「…の間に」という意味を持つ熟語です。「in the couse of」も同じ意味を持ちます。
「during」だけでも「…の間に」を意味しますが、「during」は「summer vacation(夏休み)」など、ある一定の期間を表す場合に用います。「during the couse of」は何か動作や行動が行われている間など、そこまで長くない期間を表す場合に用いられることが多いです。
Aさん
She smiled two or three times in the course of the conversation.
訳)話している間に彼女は2、3度ほほえみました。

fall asleep during …(居眠りする)

「居眠りをする」を意味する熟語は「fall asleep during」の他にも「take a nap」や「doze off」など数多くあります。
Aさん
He often falls asleep during class.
訳)彼はよく授業中に居眠りする。

「while」について

「while」が接続詞として用いられるときには「…する間に、…する間は」や「…なのに、…だが(一方)」などの意味を持ち、名詞として用いられるときには「(少しの)時間」、「(しばらくの)間」といった意味を持ちます。名詞として使われるときは、「a」をつけるのが一般的で、複数形はありません。
Aさん
Work while you work, play while you play.
訳)<ことわざ>よく学びよく遊べ。
(直訳:勉強している間は勉強し、遊んでいる間は遊びなさい。)

Aさん
While (we were) in New York, we visited several museums.
訳)ニューヨークにいる間に、私たちは美術館をいくつか見学した。
解説)「while …」の主語が、文全体の主語と同じとき、「while …」の主語とbe動詞を省略することがあります。

Aさん
Don’t watch TV while (you’re) eating.
訳)食事中はテレビを見ちゃだめよ。

Aさん
Mr.White likes golf, while his wife likes tennis.
訳)ホワイト氏はゴルフが好きだが、夫人はテニスが好きだ。

Aさん
The plane arrived a little while ago.
訳)飛行機はちょっと前に着いた。

「while」を使った応用表現

「while」を使った応用表現として熟語を4つ紹介します。

after a while(しばらくして)

「after a while」は「少しの時間の後」つまり「しばらくして」という意味で使われます。
Aさん
The baby stopped crying after a while.
訳)しばらくして赤ちゃんは泣きやんだ。

for a while(しばらくの間)

「for a while」もよく使われる熟語ですが、「for」を省略して「a while」で「しばらくの間」と用いられることもあります。
Aさん
We waited (for) a while there.
訳)私たちはそこでしばらく待った。

It is worth one’s while -ing [to …](…することは価値がある)

「worth + 名詞」で「…の価値がある」、「値うちがある」という意味を持ちます。
Aさん
It is worth your while buying [to buy] a good dictionary.
訳)いい辞書を買うことは価値がある。

Aさん
It’s worth your while taking [to take] the summer course.
訳)その夏期講習は受けてみる価値がある。

once in a while(ときどき、ときたま)

「1度、1回」を意味する「once」を用いることにより「once in a while」は「ときどき、ときたま」という意味を持ちます。
Aさん
Please write to me once in a while.
訳)ときどきは手紙をください。

「during」や「while」と似た意味を持つ「for」について

1章では「during」と「while」の違いについて解説しましたが、「for」もこれらと似たはたらきをします。
「during」と「for」はともに「期間」を表しますが、「during」のあとには「the summer(夏)」や「the vacation(休暇)」のように「ある特定の期間」を表す語がきます。「for」のあとには「期間の長さ」を示す「a week(1週間)」や「two months(2か月間)」などがきます。
Aさん
Bob was in the hospital for a week during the summer.
訳)ボブは夏の間1週間入院した。

Aさん
I have lived in this town for ten years.
訳)私はこの街に10年住んでいる。

Aさん
I haven’t seen her for years.
訳)彼女にはもう何年も会っていない。

まとめ

今回は「during」や「while」を使った表現やその違いについて紹介しました。
前置詞「during」の後には特定の期間を表す語句がきて、接続詞「while」の後には動詞を含む文がくるという違いがありました。ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)