「deal」と聞くと「ディーラー」、とくに「カーディーラー(car dealer)」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
または、仕事で「取り引き」の意味で使ってらっしゃる方や、トランプの配り手を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
「deal」はビジネスシーンなどで使われるので、かたい言葉だという印象があるかもしれません。でも、実は意外と日常会話の中でよく使われています。
今日は、この「deal」について掘り下げていきます。

「deal」の基本的な意味について

「deal」には動詞と名詞がありますが、日常会話で耳にするのは名詞の方が多いです。ここでは動詞で使う場合の注意点と、よく使われる名詞の表現をご紹介します。

動詞で使うときは前置詞に注意!

動詞「deal」は「(トランプの札)を配る、…を分配する」という意味です。

Aさん
It’s your turn to deal the cards.
訳)きみがトランプを配る番ですよ。


「deal in」で、「売る、商売をする」という意味もあります。

Aさん
We don’t deal in comic books.
訳)当店では漫画本はあつかって(売って)おりません。

Aさん
The store deals in imported furnitures.
訳)その店は輸入家具をあつかって(売って)います。

Aさん
The store deals in all kinds of kitchenware.
訳)その店ではあらゆる種類の台所用品をあつかって(売って)います。


「deal with」は、「(人・問題など)をあつかう、…に対処する、…とつき合う、(会社などが)…と取り引きする」また、「(本・映画などがテーマとして)…を取り上げる」という意味があります。

Aさん
How should I deal with this problem?
訳)この問題にどう対処すべきでしょうか?

Aさん
It’s hard to deal with him.
訳)彼とつき合うのは難しいです。


「deal in」と「deal with」は、前置詞の違いによってまったく意味が違うので、間違えやすく、注意が必要です。
ちなみに、「deal with」の「あつかう」という意味で、似ている単語に「handle」、「treat」があります。
「handle」は、ほぼ「deal with」と同じ使い方ができますが、「hand」がついているように「自分の手であつかう」というニュアンスが強いです。

Aさん
Handle with care.
訳)取り扱い注意 (荷物などにつける注意書き)


「treat」は、「人や動物などをあつかう」という意味で使います。

Aさん
Don’t treat me like a little child.
訳)子どもみたいに扱わないでください。

フランクに使える名詞の表現

名詞の「deal」は「(ビジネスでの)取り引き、(普通単数形で)あつかい、処遇」、「(トランプの札を)配ること」という意味です。

例えば、交換条件などに合意したとき、

Aさん
It’s a deal.
訳)手を打ちますよ/取引成立です。


のように使われます。
また、冒頭で触れた「dealer」には「(ある商品の)取引業者、販売業者、販売会社、ディーラー、(トランプの札の)配り手、(ゲームの)親」という意味があります。
「deal」を名詞で使う場合、よく使われる日常表現があります。
先ほど挙げた「It’s a deal.」は、単に「Deal!」だけでも使えます。

例えば、

Aさん
「チケットが余ってしまったのだけど、1500円で買ってくれないか?」

とBさんにお願いするとしましょう。

Bさん
「1000円ではダメですか?」
と尋ねます。
そこで、
Aさん
「Deal!」

と言うと、交渉成立になります。
この一言の「Deal!」は映画などでも、よく耳にします。
また、「good(great) deal」は「良い取引」、つまり「お買い得である」という意味になり、お店のセールのときなどによく使われます。

さらに、
Aさん
It’s no big deal.
訳)そんなのたいしたことじゃないですよ。


という言い方もよく使われる表現です。
これは、直訳すると「大きな取引ではない」ということですが、「小さなことである」「たいしたことではない」という意味でよく使われます。

「a good(great) deal of」・「many」・「much」・「a lot of」の違いについて

「 good (great) deal」が「お買い得」という意味があると説明しましたが、「a good (great) deal (of)」で「(量が)たくさん」という意味もあります。
Aさん
He made a great deal of money.
訳)彼は大金を稼ぎました。


この場合、「a good(great) deal of」の後には数えられない名詞がきます。
また、「of」はありませんが、こんな使い方もOKです。

Aさん
He eats a great deal.
訳)彼はよく食べます。


同じく「たくさん」という意味で「many」・「much」・「a lot(lots)of」という単語がありますが、その違いは何でしょうか。
まず、「many」は 数が多いことで、数えられる名詞に使います。

many friends多くの友達
many spoonsたくさんのスプーン

Aさん
Many foreign tourists visit Japan every year.
訳)毎年多くの外国人観光客が日本を訪れます。


一方、「much」は量が多いことで、数えられない名詞とともに用いられます。

much water多量の水
much sugarたくさんの砂糖

Aさん
I have too much homework to do.
訳)やるべき宿題が多すぎます。


「a good(great) deal of」と同じ使い方ですが、「a good(great) deal of」を使うと、「much」よりも堅苦しい感じです。
「a lot (lots) of」は数えられる名詞にも数えられない名詞にも使える表現で、「many」や「much」よりもくだけた言い方です。

a lot(lots) of spoonsたくさんのスプーン
a lot(lots) of sugarたくさんの砂糖

Aさん
My children drink a lot of milk.
訳)うちの子どもたちは牛乳をたくさん飲みます。


ちなみに、疑問文・否定文では「many」や「much」が、肯定文では「a lot (lots) of」が多く用いられる傾向があります。

Aさん
Do you have many friends at school?
訳)あなたには学校に友だちがたくさんいますか?

Aさん
There isn’t much water in the river.
訳)川にはあまり水がありません。

Aさん
There were a lot of (lots of) flowers in the park.
訳)公園にはたくさんの花がありました。

まとめ

今日覚えておいてほしいことは、

「It’s no big deal」「たいしたことじゃないですよ」
「Deal!」「取引成立!」
「good(great) deal」「お買い得」

の3つの表現と、「a good (great) deal (of)」が「多量の」という意味で、後には数えられない名詞がくることです。
とくに、3つの表現はとてもシンプルで短いので、英会話で話すときにさらっと使うと「おっ!やるね」と思われそうですよね。

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)