英語には日本語に訳すと一見同じように見えるものの、実は使い方が異なる単語が数多くあります。

「some」と「any」もその一つで、特に「any」については正しく使わないと、まったく文章のニュアンスが違ってしまう場合があります。

そこで以下では、「any」が持つ意味や使い方について、順を追って説明していきますので、よく分かっていないという方は、この機に理解を深めておくとよいでしょう。

「any」は使い方によって意味が変わる?

「any」は、どういった文章で使われるかによって、意味合いが変わってきます。形容詞だけでなく、副詞や代名詞として使われるケースもありますので、それぞれの用法と併せてしっかりと意味を理解しておくことが重要です。

疑問文または「if」で始まる文章

疑問文や「if」という単語から始まる文章で「any」が用いられる場合には、「いくつかの」や「何人かの」といったように形容詞的なニュアンスで使用されるケースが通常です。

その場合、基本的に一つ、二つと数えられる可算名詞の複数形の前に置かれることになります。

一例を挙げると、

Aさん
Does He have any sisters?
訳)彼には姉妹はいますか

Aさん
If you have any questions, please don’t hesitate to ask me.
訳)もし質問がある場合には、遠慮せずに聞いてください

といった具合です。

「any」+ 不可算名詞

「any」を不加算名詞の前に置いた場合には、「いくらかの」という意味になります。ここで不加算名詞というのは、milkやwaterのように一つ、二つと数えられないような名詞のことです。

例えば、「コップにまだ水は残っていますか?」と聞きたい場合には、

Aさん
Is there any water left in the cup?

と言えばよいでしょう。

否定文: 「any」+ 可算名詞(複数形)

否定文の中で「any」を可算名詞の複数形の前に置いた場合には、「一つも~ない」や「一人も~ない」といった意味合いになります。例えば、

Aさん
I did not take any picture.
訳)私は写真を1枚も撮らなかった

などといった言い方です。「no」を使っても同様の意味になりますので、先ほどの文章は

Aさん
I took no picture

と言い換えることも可能です。なお、否定文の場合には、主語として「any」は使えません。そのため、「どの子供も来なかった」を

Aさん
Any child did not come.

と訳すのは誤りで、正しくは

Aさん
No children came

となります。間違いやすいポイントなので、しっかりと頭に入れておくようにしましょう。

否定文: 「any」+ 不可算名詞

否定文の中で「any」を不加算名詞の前に置いた場合には、「少しも~ない」や「何も~ない」、「誰も~ない」といった意味になります。例えば、「テーブルの上に食べ物が何もない」と言いたいのであれば、

Aさん
There isn’t any food on the table.

という表現を使えばよいのです。

肯定文: 「any」+ 単数名詞

肯定文において、「any」を単数名詞の前において使うと、「どんな~でも」や「どの~でも」、「誰でも」といったニュアンスになります。

Aさん
Any student likes playing.
訳)どんな生徒でも遊ぶのが好き

Aさん
You can discuss any topic in the class.
訳)授業中にどんなトピックについて議論しても良い

といった表現が典型例です。なお、口に出して言う場合には、「any」の発音が強くなります。アクセントを入れる場所が正しくないと、せっかくきちんとした表現を用いていても、ネイティブには言いたい内容が正確に伝わりません。

発音の強弱は、日本人が苦手としがちなポイントですので、この機会にしっかりと押さえておくようにしましょう。

「some」と「any」はどう違うの?

「some」と「any」はよく混同されますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。以降で詳しく見ていくことにしましょう。

「some」の意味とは?

よく使われる「some」の意味は、「いくつかの」という意味です。「any」も同じ意味で用いられるケースがある単語ですので、これだけ見ると、両者には違いがないように感じられるかもしれません。

「some」の使われ方は?

「some」は、一般的に肯定文において使われます。疑問文で使用するのは正しくないため、基本的には使わない方がよいでしょう。ただし、例外的に「some」を疑問文において使うケースがないわけではありません。これについては、後述します。

「some」と「any」の違い

英語の学習をしていると”any”と”some”をどのように使い分けてよいかが分からずに混乱してしまうケースがあります。

例えば、

Aさん
There are some meals on the table. Take any one you would like to eat.
訳)テーブルの上にいくつか料理が置かれている。どれでも食べたいものを取ってください。

という文章を見てみると、一文目では「いくつか」を表す用語として「some」が使われていますが、なぜ「any」ではないのでしょうか。それは、「いくつか」という意味での「any」は、疑問文や否定文で使われるのが一般的だからです。

前述したとおり、両者は文章のニュアンスによっても使い分けられますが、基本的には肯定文の場合には「some」、疑問文や否定文の場合には「any」を用いると理解しておけばよいでしょう。

「some」と「any」どちらも使う場合とは?

日常会話の中で、相手に何かを勧めたり、Yesという肯定的な答えが返ってくることが期待できる場合には、疑問文であっても「some」が用いられるケースがあります。そのため、

Aさん
Would you like to have some milk.
訳)ミルクはいかがですか

といったような表現を使っても間違いではありません。もちろん、同様の文脈で

Aさん
Would you like to have any milk.

と言っても問題ありません。ただし、ニュアンスが若干違ってくるという点には留意する必要があります。

「any」を使った応用表現

最後に、「any」を使ったより応用的な表現についても、紹介しておきます。応用表現ではあるものの、日常の会話でもよく使われるものですので、使いこなせるようになっておくとよいでしょう。

「if any」

「if any」は、ビジネスでメールをやり取りする際などに頻出の表現ですので、仕事をしている社会人であれば、どこかで見かけたという方も少なくないのではないでしょうか。その意味するところは「もしあれば」というもので、

Aさん
If any, please ask me
訳)もし質問があれば、聞いてください

といった使われ方をします。もともとは

Aさん
if there is any

という表現が省略されてできた慣用表現ですが、「万が一」というニュアンスを表す常套句になっているので、ぜひ使えるようになっておくとよいでしょう。

否定文 / 疑問文:「any + 比較級」

「any」は、疑問文や否定文の中で比較級とともに、”not ~ any longer”や”not ~any more”といったような使い方をすることも可能です。前者は「もうこれ以上~しない」や「もはや~でない」という意味で、”no longer”と同義になります。

一方、後者は「もうこれ以上~ない」や「もう二度と~しない」という意味で、”no more”という表現に置き換えても構いません。例えば、「もうこれ以上話したくない」という場合には、

Aさん
I would not like to speak no longer.

「二度とあそこには行かない」という場合には、

Aさん
I will not visit there any more.

Aさん
I will no longer visit there.

などと言うとネイティブっぽい表現になるでしょう。

いずれも「前はしていた(できていた)が、これ以上はやらない(できない」というニュアンスが伝えられるため、これらの2つの用法は状況が変化したことを表したい場合に便利です。

また、疑問文や否定文の中で用いられる「any」と比較級を組み合わせた表現は、「少しは」や「少しも」といった意味になるという点もしっかりと頭に入れておくとよいでしょう。「少しは元気になりましたか」と尋ねたい場合は、

Aさん
Are you any better today?

などと言えばよいのです。

まとめ

ここまで読んだ方は、「any」の正しい使い方や「some」との違いについて、しっかりと理解できたのではないでしょうか。「any」と「some」のように混同しやすい単語の組み合わせには、他に「other」と「another」などがあります。

英語力を伸ばすために、これら2つの単語の違いについても、しっかりと勉強しておくようにしましょう。