キュウリやニンジン、トマトなどは英語ですぐ言えても、ナス、ゴボウ、タケノコなどの野菜はなかなか英語ですぐは英語で言うのは難しいですよね。
この回では、野菜に関する英語をみていきましょう。

「vegetable」の本来の意味は、「元気づけるもの」

「vegetable」はラテン語系の言葉ですが、それより前はゲルマン語系の「起きる」という意味だったとされています。
「起きる」から「活動している」、「(植物のように)活力のある」へと変化していったようです。
一方、同じ語源をもつ「vegetate」は、「ぼんやりと単調な生活をする、無為に暮らす」という言葉です。元は同じなのに、まったく逆の意味になっていて面白いですね。

さて、一般的に「野菜」と言うとき、英語ではふつう「vegetables」と複数形を使います。

例えば、

Aさん
Eat all your vegetables!
訳)野菜は全部食べなさい!

となります。

ある1種類の野菜についていう場合、

Aさん
Spinach is a vegetable good for the health.
訳)ほうれんそうは健康に良い野菜です。

でOKです。

野菜料理の代表、スープとサラダの話

元気づけるという意味を持っていた「vegetable」ですが、こうした野菜の栄養をしっかり体に取り入れられる料理といえば、欧米ではスープ「soup」、サラダ「salad」でしょうか。
スープのルーツは、紀元前1500〜1600年頃のエジプトに見られます。いろいろな野菜や肉、固くなったパンを混ぜたごった煮のようなものだったようです。その後、スープに革命が起こります。11〜13世紀のヨーロッパで、十字軍が遠征から持ち帰った香辛料が味を劇的に変えたのです。その後は料理の技術も進化し、17世紀のフランスでは、スープがひとつの正式な献立として登場するようになりました。
18世紀に起こったフランス革命で、王族に仕えていた料理人たちが町へ出て店を開くようになると、あるお店の看板メニューとして「レストラン」という名前のスープを出します。この「レストラン」が評判となり、後にお店そのものを示す「restaurant」という言葉になっていくのです。
「soup」はフランス語の「soupe」から来ていて、「浸す」という意味。もともとは、汁に浸していたパンをさす言葉だったと言われています。西洋世界にとって、パンとスープは切っても切れない関係なんですね。
サラダの始まりは、古代ギリシャに遡ります。野草を摘んで塩をかけた「herba salata(塩をふったハーブ)」という料理があり、これがサラダのルーツとされています。塩を意味する「sal」が語源です。ローマ時代になると、ゆで野菜や生野菜、ハーブ、酢やオリーブオイル、魚醤などで味付けした料理が登場します。
大航海時代を迎えると、トマトやピーマン、じゃがいもなどが新大陸からもたらされ、野菜の種類や味付けが増えていったとされています。
では、ここでスープやサラダの材料となる野菜をみていきましょう。いくつ答えられるか考えながら見てみてください。

ニンジンa carrot
キュウリa cucumber
キャベツ(a) cabbage
レタス(a) lettuce
ホウレンソウspinach
セロリcelery
タマネギan onion
トウモロコシ(米)corn、(英)maize
トマトa tomato
ピーマンa green pepper
カボチャa pumpkin
ジャガイモa potato
ナス(米)an eggplant、(英)an aubergine
西洋ネギa leek
パセリparsley

サラダに使う生野菜は「fresh vegetables」、有機野菜「organic vegetables」と言います。
ちなみに、日本で生野菜が家庭でふつうに食べられるようになったのは戦後のことで、とんかつに添えられたキャベツが始まりだと言われています。

冬の定番・野菜たっぷりの鍋。よく使う野菜は、何て言う?

一方、日本料理で野菜をたくさん野菜を食べられて、元気になれるものといえば、やはり鍋物「nabemono」でしょうか。たっぷりの野菜や肉を水や出汁で煮て、調味料をつけて食べる鍋は、外国の方も喜んでくれそうなメニューですね。
では、日本の鍋でよく使う野菜をみていきましょう。先ほどと重複する野菜もあります。

ダイコンa Japanese radish
カブa turnip
ニンジンa carrot
シイタケa shiitake mushroom
キャベツ(a) cabbage
ハクサイ(a) Chinese cabbage
ミズナmizuna
シュンギクChrysanthemum leaves
ホウレンソウspinach
モヤシbean sprouts
細ネギa green onion

ミズナはアジア特有の野菜で、欧米ではあまり見られません。こうした独特のものは基本的に、そのまま日本語で「mizuna」でOKです。
「鍋物」の説明をするときは、次のように言ってみましょう。

Aさん
A dish is cooked right at the dining table. People sit around the pot to enjoy eating and talking. A particularly nice meal for wintertime.
訳)食卓にコンロを置いて鍋を囲み、楽しく話しながら食事をします。特に冬に喜ばれます。

根菜中心の煮物「simmered dishes」も日本の代表的な野菜料理ですね。

ゴボウa burdock
レンコンa lotus root
タケノコa bamboo shoot
サツマイモa sweet potato

ゴボウを日常的に惣菜として食べるのは、日本人だけと言われています。中国から伝わった食材ですが、中国では野菜としてではなく、薬膳スープの材料などに使われるようです。

日本人がよく食べる野菜

Aさん
How often do you eat vegetables?
訳)皆さんは、どのくらい野菜を食べていますか?

健康ブームが続いているので、庭やベランダで家庭菜園をしたり、シェア畑やレンタル畑などで野菜を育てている方もいらっしゃるでしょう。一般的な野菜畑は「a vegetables field」、家庭の野菜畑は「 a vegetables garden」となります。

Aさん
I grow vegetables in my garden.
訳)私は庭で野菜をつくっています。

ところで、日本人がよく食べている野菜は何でしょう。厚生労働省が2015年に発表した資料をもとに、英語でご紹介します。

>(a)Chinese cabbage

1位a Japanese radish
2位a onion
3位(a)cabbage
4位
5位a carrot
6位spinach
7位a tomato
8位a cucumber
9位a pumpkin
10位(a)lettuce

江戸時代には豆腐とダイコンの料理が圧倒的に多かったそうで、今も昔もダイコンは庶民の強い味方のようです。

まとめ

お馴染みの野菜は英語で言えても、そのほかの野菜はなかなか難しいですよね。
これを機会に野菜について、改めて単語を覚え直してみるのもいいですね。
最後に、キャベツに関するイギリスのことわざを一つ紹介します。

Aさん
Cabbage twice sodden.
訳)煮返されたキャベツ。

人から同じことを何度も繰り返し聞かされて、うんざりするときに使うことわざだそうです。昔、宴会でキャベツが出されたけれど、煮返したキャベツはくたくたでおいしくないので嫌がられたことからの例えです。
欧米の食べ物のことわざには、やはりパンとスープにちなんだものが多いのだそうです。
日本で言えば、ご飯と味噌汁なんでしょうね。
引用文献:アンカー大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 株式会社学研プラス